なので、ロキシーを好きになって僅かな時間しかバンドは存在しなかった。でも、その後も少しずつ過去の作品を買い集めた。2枚目に買ったのは「サイレン」(ジャケットに写る美しい人魚に扮しているのはかのジェリー・ホール)、そして、この「ストランディッド」。今ではオリジナル・アルバム、ソロ・アルバム共にやっと追いついたという感じ。まだまだ消化しきれてはいないのだ。まだまだ聴きたい!フェリーの美意識に惹かれ続けている。ソロも好きだけれど敢えてこの作品を選ぶのは「A
SONG FOR EUROPE」(邦題:ヨーロッパ哀歌)が収録されているから!ロキシーの数ある名曲中、やっぱり一等好きな曲なのだ。そして、続く「MOTHER
OF PEARL」〜「SUNSET」という幕切れがたまらなく好き!
「A SONG FOR EUROPE」の終盤で繰り返される悲痛な歌唱。特にラテン語とフランス語で歌われるその箇所は意味も分からずとも、何か崩れ行く悲哀の様な世界にただただ引き込まれるのだった。もう二度と帰り来ぬものへの哀惜、残されたのは想い出だけ...こういうロマンが好きな私は必然的にフェリーの詞の世界が好きになる。闇や幻想、夢想家の孤独というだろうか?あまりフェリーの歌唱評価はされないかな?なんて思っているけれど、私はとても凄いと思うのだ。呟くような歌い出しの部分から後半の悲痛な叫びの様なお声、そして口笛。この曲に感動した私は放送部に友人が居たので学校にレコードを持って行きリクエストした。結構採用して貰えていたのだけれどこれは却下されてしまった。「暗い。なんか女々しい感じ。」この様な事を言われたものだ。私はこの女々しいところも好きだったりするのだけれど。まぁ、お昼休みのくつろぎの時間には似合わなかったと今なら思うけれど。