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サブchouchouの「シャンソン&ロック&映画鑑賞、そして百折不撓日記」

サントラ:O.S.T. 『オルランド』 1992年

2011年06月13日

『オルランド』 監督:サリー・ポッター 主演:ティルダ・スウィントン 歌:ジミー・ソマーヴィル(1992年)  

 何からお話したら良いのだろう...もう、全てが大好き!そんな幸せな映画。1992年のサリー・ポッター監督作品『オルランド』。男性から女性に変わった主人公オルランドが、「同じ人間。何も変わらない、性が変わっただけ」と語る。サリー・ポッター監督はさらに天使がオルランドを迎えに来るという夢のような結末で描いている。原作はヴァージニア・ウルフの『オーランドー』。その原作を監督が何度も読み返しては書き繰り返したという。そして、主役のオルランド役にはこのお方しかいないだろう!というティルダ・スウィントン!この中性的な性別を超えた美しい存在。さらに400年もの時空をも軽く超えてしまう。何を着ても素敵なティルダですが、この映画の楽しさのひとつに各時代の様式がお衣装などでも堪能でき嬉しい。ルネサンス~バロック~ロココ~ヴィクトリア時代。このようなコスチューム・プレイの楽しみもあるので文芸や歴史劇が好きなのかも。エンディングの歌では、ジミー・ソマーヴィルとサリー・ポッターがデュエットしている。この曲『COMING』がまた幸福感を倍増するのだ。両性具有という言葉、あるいはアンドロギュヌスについて興味があり調べたりした時期があったけれど、今もこういうテーマは異常に好きなよう。何故だろう?まぁ好きなのだからいい。ヴァージニア・ウルフについても触れたいけれど、またの機会に。でも、ちょっと澁澤龍彦氏のお言葉を追記させていただきます♪

「そもそも、天使は男性であるか女性であるか。― しかし、今日では、この疑問には明確な答えを提供し得るはずであろう。すなわち、天使は男性でもなければ女性でもなく、第三の性、一箇のアンドロギュヌス(両性具有者)にほかならないのだ、と」 
澁澤龍彦 『夢の宇宙誌』 より

 ジミー・ソマーヴィルというとファルセット・ヴォイス!そしてゲイであることを公言されているお方であり、80年代からブロンスキー・ビート~コミュナーズ(相棒はリチャード・コールズ)~ソロ活動と現在も独自の表現活動をされている。良い曲多いのですが好き嫌いの分かれるお方のようでもあります。それも個性ゆえ!最近のポップ事情には疎くなっていますが、80年代育ちの私としましては、80年代の男性デュオ(ユニット)って多かった気がします。それもゲイである方が多く、ジミー・ソマーヴィルは早くから歌の中でその問題を取り上げて来られた。今現在よりもクローゼットされていたあの時代に、と思うとますますジミー・ソマーヴィルは勇気と才能に恵まれた稀有なるアーティストのお一人に思えます。このお声を聴いていると心がほっこりするのはやはり美しいからでしょうね☆



O.S.T. / ORLANDO



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